7月5日、2023年の春季生活闘争(春闘)の最終回答集計が連合より発表されました。その結果の概要をお伝えします。
◆賃上げの数値(月例賃金)は
5,272組合の「定昇相当込み賃上げ計」は、加重平均で10,560円(3.58%)と、昨年と比べると4,556 円(1.51ポイント)増えています。
上記のうち 300 人未満の中小組合3,823 組合は、8,021 円(3.23%)で、昨年比3,178 円(1.27ポイント)増える結果となりました。
賃上げ分が明確に分かる 3,186 組合の「賃上げ分」は 5,983 円(2.12%)、うち中小組合 2,019 組合は 4,982 円(1.96%)となり、いずれも賃上げ分の集計が開始された2015年以降で最も高い結果となっています。 有期・短時間・契約等労働者の賃上げ額は、加重平均で時給52.78 円(昨年比29.35 円増)、月給 6,828 円(同 2,831 円増)で、引上げ率は概算でそれぞれ 5.01%・3.18%となり、時給は一般組合員(平均賃金方式)を上回る結果になりました。
◆連合の見解
・企業内最低賃金協定改定の取組み組合数は昨年同時期並みだが、回答額は着実に上昇している。
・すべての労働者の立場に立った「働き方」の改善やジェンダー平等・多様性の推進に向けても数多くの取組みがなされている。
物価上昇が続く中、賃上げを前向きにとらえている企業は多くなっています。政府においても、最低賃金の「全国平均1,000円」達成を視野に議論が進められています。
今後も賃上げ機運は高まる予想で、企業としてもその分の利益確保が必須となるでしょう。
【連合「2023春季生活闘争 第7回(最終)回答集計結果について」】
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/2023/yokyu_kaito/kaito/press_no7.pdf?1967