特定求職者雇用開発助成金(成長分野等人材確保・育成コース)の要件が緩和されました

◆特定求職者雇用開発助成金とは

特定求職者雇用開発助成金は、就職困難者(高年齢者や障害者、母子家庭の母、就職氷河期世代など)を雇用した場合に、事業主に一定の条件下で支給されます。本助成金は求職者の状況別にコースが分かれており、成長分野等人材確保・育成コースは、就職困難者を業務経験のない職種で雇い入れた際に、下記の2つのメニューに該当する取組みを実施することで、特定就職困難者コースと比較して1.5倍の助成を受けることができます。

この成長分野等人材確保・育成コースが、2024年10月1日から支給要件が緩和され、利用しやすくなりました。

・成長分野メニュー:成長分野(デジタル・グリーン分野)の業務に従事する労働者として雇い入れ、雇用管理改善や能力開発を行うもの

※デジタル分野とは、プログラマー、SE、データサイエンティストなど。グリーン分野とは、脱炭素・低炭素化などに関する研究開発者や技術者など

・人材育成メニュー:人材開発支援助成金に基づく50時間以上の教育訓練を行ったうえで、雇入れ時より5%以上賃金の引上げを行うもの

◆見直しされた要件

上記2つのメニューの対象となる就労経験のない職業の判断について、過去5年間に通算1年以上の就労経験のない場合とし、パート・アルバイトの経験は就労経験期間に含めないこととなりました(パート・アルバイトでの就労経験であっても、正規雇用労働者と同等以上の職業能力を有する場合や、過去10年間に5年以上正規雇用労働者として当該業務の就労経験がある場合は除く)。

また、厚生労働大臣が指定する教育訓練給付の講座のうち公的職業資格の取得を目的とした教育訓練は、50時間未満の訓練であっても助成対象とすることとなりました。

 成長分野(デジタル・グリーン分野)の業務での採用をお考えの際には、本助成金の利用を検討してみてはいかがでしょうか。ご検討の際は、当事務所にご相談ください。

【厚生労働省「特定求職者雇用開発助成金(成長分野等人材確保・育成コース)」】

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/tokutei_seichou_00008.html