◆大学生の就職内定率は84.4%、前年同期より1.4 ポイント上昇
厚生労働省と文部科学省は、共同調査している令和5年3月大学等卒業予定者の就職内定状況について、令和4年12月1日現在の状況を取りまとめ、公表しています。
この調査によれば、大学の就職内定率は84.4%(前年同期比1.4ポイント上昇)となっています。また、短期大学の就職内定率は、69.4%(同6.6ポイント上昇)、高等専門学校・専修学校(専門課程)の就職内定率は、それぞれ96.6%(同5.4ポイント上昇)、69.8%(同0.4ポイント低下)となっています。
◆令和6年卒の採用活動も本格化
令和6年卒の採用活動についても本格化してきており、リクルートの就職みらい研究所が2024年(令和6年)卒業予定の大学生および大学院生に対して実施した「就職プロセル調査」によると、2月1日時点の大学生(大学院生除く)の就職内定率は、すでに19.9%(前年同月比で+6.4ポイント)に上っています。このうち内定取得先企業の業種については、例年通り割合が高い順に「情報通信業」、「サービス業」(他に分類されないもの)」、「小売業」と続きますが、前年に比べて他業種の割合が増えているそうです。特定の業界に限らず、全体として企業の採用の動きが早まっていることがわかります。
◆早期化する企業の採用活動
現在、人手不足の現状で、早期に採用活動を開始する企業は多く、この傾向はますます強くなることが予想されます。また、いわゆる「就活ルール」など新卒一括採用という慣習も見直しが行われる見通しで、今後、採用活動の在り方については検討していかざるを得ないでしょう。
【厚生労働省「令和5年3月大学等卒業予定者の就職内定状況(12月1日現在)を公表します」】